地震。

実は、独り暮らしでの「晩年心得」のような新書を何冊か買ってはあるのだが、買ってはあるのに全く手に取ろうという気が起こらない。
そのくせ、(空想)物語はいくらでも読める感じ。現実社会に対しての興味関心が急速に薄れてきているのだろうか。

俺自身、二度のワクチン接種を終えて2週間以上が経過しており、加えて新規感染者数が激減する中にあってはそもそも急速にコロナに関する報道への関心も薄れてきている。
先月23日(祝日)には、天気もよかったので実に久しぶりに、「江戸川ひとり飲み」を解禁してみた。
週末(連休)、電車に乗って出かけたのはいったい何か月ぶりだっただろう。

通勤電車を始め、買い物客、外食産業、そして遠出の旅行…「経済を回す」名目で、徐々に日常生活の光景が戻りつつある。
それ自体は喜ばしいことなのだろう、きっと。
とはいえ俺自身は、何が変わるわけでもない。
外食機会が増えるわけでもなければ、遠出の観光に出かけるわけでもなく、職場以外で誰かヒトに会って話すこともない。
運よく経済は以前のように回っても、俺の給料が劇的に増える気は全くしないので。
そもそも俺が日本経済に与えられることができた影響は、コロナ禍の前後で全く変わってやしない。
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目先に迫った選挙がらみの思惑もあるのだろうけれど、このところ頻繁に報道されているところによると、(実質)賃金水準がみごとなほどに孤高の横ばい。
さすがの自称「先進国」。
この国ではこれまで、累進課税を他国同様に厳しくしようとすると、金持ちが海外へ流出するとか、勤労意欲が下がるとかいわれて、都度反対されてきた。
しかしそもそもノーベル賞を獲るような学者はみんな既に海外流出しちゃってるし、どれだけ働いても実質賃金が上がらないとわかっていて勤勉に振舞おうとするヤツもいないもんだ。
俺自身は、明日消えることになろうが、10年後に消えようが、変わらない毎日を過ごしている。
ある日、自分の意思で消えることになったとしても、すぐにでも誰かに置き換えが可能な「仕事」しかしていない。

そんなすっかり閉塞的な社会情勢の中で今月4日には岸田内閣が発足し、衆議院の解散選挙は10月中に前倒しに決められてしまった。
締め切りがタイトな選挙公報がらみの仕事が大量に入ってきてしまい、加えて今月は23日がイベント開催…っていうのを俺が知らされたのがほぼ1ヵ月前。
いい加減、社内周知を怠りすぎ。
イベントに向けた全社的な機運も全っ然、盛り上がらないし。
場合によっては社外の人たちの方が我々社員よりも先にご存知で、問い合わせが入り始めてから知る事案まである始末だどうにもならない。
俺は例年通り、元々参加する気もなかったのだが、その日は偶然にも2ヵ月に一度の内科の通院(検査)日だ。
その週はさすがに上長麾下の人員だけでは手が足らないとのことで、昨日になって上長から俺の直属上司に(イベントではなく職場業務の方での)「出勤要請」があったそうな。
相談の結果、俺は24(日)だけ出勤(予定)となった。
事前に何の具体的なレクチャーとか予定されてないんだが、当日の段取りとか、ちゃんと誰かが仕切ってくれるんだろうな。
出勤はしたものの丸投げ放置されるとか、最悪何の説明もなく一歩も進まなかった、とかになる予感と不安しかないんだが。

風呂から出て、自販機で買ったドクターペッパーを飲みながら、そういえば今日の夕方、表通りをでかいトラックでも通ったか、程度の揺れがあったな、と思い、気象庁のHPを開いた22:41、千葉県北西部を震源とする、最大震度5強地震に出くわした。
久しぶりに携帯電話の緊急地震速報が鳴って、揺れがすっかりおさまってから、夜の闇に市の防災無線が繰り返し鳴り響いた(市民を不安に陥れて、どーする?)。