東北で地震。

早めの退勤前の「上司から」、経営会議当日の出席要請を受けた(ズルい!)。
先日、内々の打ち合わせを終えた上司から、「社長は出席してもらいたがっているようだ」と伝えられたとき、
(信頼する上司が)「『出てくれ』といえば、一応考えますが」
と言ってしまった手前、少なくとも再考しなければならなくなり、退勤までの2時間、もやもやした気持ちを抱えながらひとり残された事務所で仕事に向かっていた。
なんでこんなに面倒くさいことになったかというと、俺の会議当日のシフトが元々「公休」になっているからで。


好き嫌いで仕事を選んじゃいけないとは思うが、正直ツマらないんだよね今の(シャンシャン)経営会議。全く興味がわかない。
当日その場に居合わせていなくとも議事録くらいはでっち上げられちゃうくらい、経営陣も、社長の「監督」どころかその報告を鵜呑みにするだけで、危機感ゼロだし。
自分でいうのも何だが、いろいろ出来るからって何でもかんでも頼まれて、出来ないヤツはいつまで経っても「出来ません」を言い訳にやらなくていいのに、評価(給与水準)が同じっていうのはやっぱり、腑に落ちないよなぁ。
それでもともかく会議開催に際して「人手が足りない」ということなら、晴れて直属になったオタクの「敏腕秘書」(コツ骨サマ)でも使えばいいじゃん?
そのための秘書だし、それこそが「管理職の判断」でしょ。
経営会議の時だけ経営陣を「お客さん」扱いでお迎えして粛々と進めようとするんじゃなく、いい機会なので経営陣のみなさまにも、現場と社長の乖離やババァ部長の無能ぶり、各部の連携がバラバラな現状の片りんでも、感じ取ってもらえたらいいんじゃなかろうか。
とそこまで考えちゃうとやっぱ、「その日は非番」で押し通すか(将来的に上司が変わってしまえば、どっちにしても無理になるだろうし)。

コツ骨サマがどうやらお願いしてある作業に着手したらしいタイミングで、「折り返し電話」の多さに辟易としている。
複数の取引先から「また同じ書類が届いたんだが」との問い合わせ電話に、俺が引き渡したデータからヤツがプリントアウトしてあった一覧表を見ながら説明しようとしたら…。
参照すべき一番右の欄がなぜか去年の送付状況になっており、この部分を見ながら一斉送付しちゃっているようで。
そりゃあ受け取った方は電話かけてくるよな。
そういえば「わからないことあったら訊いてね」と紋切型にお伝えしといたわけだが、このところ返ってくる質問も、やけに初歩的なことばかりだったよな。発送控えには何を添えてリターンしといたらいいか、とか。
自分の頭では考えられないのか、そも「客観視」という視点が欠落しちゃってるのか。
来年「違う誰か」が担当する羽目になったとき、詳細がわかるように記録を残すもんだ、と告げたが理解できてないような顔してた。
いやオマエ去年もやってるでしょ。いつも持ち歩いてるその分厚いノートは、手製のマニュアルじゃないのかよ(日報?)。

何でウチの女性陣は、イチから十まで下準備をしといてやらなければ「仕事」にできないんだろう。
結局これだったら、自分でやった方が早く終わるしトラブルもないんだが。
…来年はやっぱ、自分でやることにしよう。

もうひとりの女性、「腰掛妖怪」は、また勝手に別の動きを始めちゃったようだ…おいおいやめてくれよ、俺の個人名が入ったあの拙い送付状で出そうってーのか。
こっちの仕事もいずれ俺が引き取るつもりだったのだが、例によって途中経過の報告が俺のみならず上司にすらなかったので、引き取るに引き取れなかったのだ。

まぁ全ての人間が俺の思惑通りに動けるはずもないし、全てが俺の思う通りに運ぶ必要もない、か。
もはやこの会社では、俺の勤労意欲は全く失われた状態…(どうせもう長い事もあるまいが)。
そんな諦観の、昼休み。

閉店してしまった近所のスーパーの建物は、今日になって囲いが築かれ始めた。内部作業が終わっていよいよ解体らしい。
そういえば先週は、閉まったシャッターの光景を外から熱心にスマホに収めていた(俺と比べると)若い女性がいたが、もしかして以前、ここで働いていらした方だったのだろうか。
近所の児童公園の桜、開花はまだだがここ数日急に暖かくなったせいか、足下では働きアリを見かけるようになった。
まだ半分寝てるような動きの奴、早くも機敏に動き回ってる奴、好奇心からか大胆に近寄ってくる奴、いつまでも遠巻きでいる奴…。

一方、自宅のアパートは1Fの店舗スペースが18日のオープン予定で絶賛リニューアル工事中。今夜はそれに伴って不動産屋から事前に「23:00~26:00の間、停電」との連絡を受けている。
まだまだ先の話だとばかり思っていたが、あっという間にもう「16日」当夜だった。
洗濯機を回し、PC、携帯、Walkman等、思いつく限りの情報機器への充電を済ませてから風呂へ。
実際「停電」といわれても、具体的なイメージがあまりわかない。あとは蛍光灯がつかなくなるだろうし、さっさと飲んで寝てしまうに限るな。
洗濯物の部屋干しを終えると天気予報が、花粉の飛散量がピークで明木曜日にはこれに黄砂も加わるようだと伝えている。
多分今年の俺の花粉症の症状だろうが、ひとりになって気が緩むのと、風呂に入ると湿気によるものか目を中心に顔が猛烈に痒くなる。
タオルで擦り過ぎて痛くなってしまった顔を憂いつつ、目論み通り23時には布団に入った。一日が圧倒的に短い。
両隣の部屋は、てっきり長時間停電を避けて友人宅へ疎開かと思っていたが、右隣の部屋では同じ頃に人の出入りがあり、何の抵抗もなくエレベータを使ってるようだったので、停電で(途中階で)止まってしまえ(笑)、などと思っていた。
23時にはその隣室で携帯アラームが鳴った音がしたようだったので、一応この後「停電」があることは意識した行動だったらしい。

23時半頃、今度は左隣の部屋ご一行様が帰宅。
オトコばかり3~4名の声がしたようだったので、今夜は遅ればせながら「入居祝い」のどんちゃん騒ぎかぁ、とこっちは布団の中でややブルーな気分になっていたが、その後はなぜか、隣室から物音が聞こえてくる場面は一切なく。
単に終電逃した組だったのだろうか(にしては時間が早いが)。逆に何のために集まってたんだか、謎。

工事停電自体は大きな動きのないまま、今どき何時間も停電したまま、というようなこともないらしく、数分にわたって廊下の蛍光灯が消えたのが確認できただけ。スピーカのスタンバイランプが消えなかったので、各戸室内までは結局、停電にせずに済んだようだった。

のだったが、
23:36 宮城・福島で最大震度6強、M7.3の地震
すでに布団に横になっていて、最初に気づいたのはゆっくりとした横揺れ。もちろんそんなに大きくはなかった。
まだ半分酔っていた俺は「これ、揺れてるよな」、と確認するためにニュースをつけたところ、すでに緊急放送になっていた。宮城県内で出た緊急地震速報を報じていたので、念のためにこの後大きな揺れが来ることも考えて、いつも通り「退路」確保のために玄関を開けた。
この時点では隣室、入居祝いの出鼻を挫かれたなザマ―、くらいの気持ちだったのだが。
エレベータが揺れを関知、丁度この階で止まったらしく、開いた扉から「地震です。最寄りの階で停止したらすぐに降りてください」と連呼している自動アナウンスの声が繰り返し廊下に響いている。幸い、誰も乗ってなかったようだ。
それが合図だったかのように揺れがみるみる大きくなっていき、この頃にはようやく手にしていた携帯電話にも、緊急地震速報が入る。揺れは地震2回分にも相当する、かなり長い時間に感じた(翌日になって実際、約2分の間隔で2回の地震として観測されたことが判明)。
隣室の「入居祝い」邸では動揺する男子たち(笑)の声が漏れてきており、反対側の角部屋からは俺同様に避難路確保に出てきたのだろうか、ドアが開いた。
習志野市は震度4との発表だったが、体感的には震度5にかなり近い大きな揺れに感じた。
長く感じた揺れが収まってから部屋に戻ると、窓側とスピーカ上に積み上げていた本とCDが崩落していた。
もしかして俺に、「そろそろ本棚くらいは買っとけ」という神の啓示だったか。
我が家では幸いこの程度しか「被害」は認められなかったが、関東全域では大規模停電もあったそうで、習志野市内でも一時最大で7,000戸余が停電していたという(船橋市が東電Map上で「まっ赤」になっており、意外と脆い…)。
直後に入った専門家の解説によると、震源近くの発電所が停止した際に近隣の発電所が、一斉に負荷がかかることを防ぐために停止、それに伴って被災地から遠い地域でも今回のように広範囲に停電することがあるという。
…ということは、今回停電した地域は今後も真っ先に送電を断ち切られる可能性が高いわけか(ウチは停電しなかったけど)。
ニュースで一晩中訴えていた津波の襲来と被害はこれも幸い何もなかったようだったが、一夜明けると東北では死者数名が出ていたほか、白石では東北新幹線が脱線・不通になっていた。想定を超える大きな揺れに、どうやら車体ごと垂直に飛んだらしい。

現地ではその後も余震と見られる揺れが続いているようだが、関東では0:52の最大震度4(習志野市は震度1)を最後に今のところ、揺れを感じることはない。

翌朝になってこうして記録していても、話があっちゃこっちゃ…俺自身もまだ少し混乱しているようだ。
しかし、翌日になってからツイッターを見ると「みなさん、落ち着いて」ならまだわかるものの、「大丈夫ですか?」というツイートは正直、意味がわからない。
これ、本当に「ダメだった奴」はリプどころではないだろうに。
ただ、別居家族や親類にはSNSやメールで「無事」を知らせておかないと、消息を訪ねるメールや電話が立て続けに入って結果、バッテリーを猛烈に消耗する、という「訓話」を目にして、これはなるほどなと思った。