火曜、年内最終出勤日。

今朝の通勤時はトランク引いてる人や小さな子連れがやけに多かった。早くも「民族大移動」を始めちゃったらしい。
久し振りに行動制限のない年末年始休み、なんだそうで(羽目外しすぎるヤツがいなきゃいいんだが)。
救急車の音がしなくなった、大病院のあるこの街で。
年末の賑わいが戻った商店街。
観光地へ、実家へ出かけて、休み明けに一斉に戻ってくる人たちは、何も「持ち帰って」はこないんだろうか…シュールだな。
この長期休み明けの出勤が、考えただけでも例年以上に憂鬱だ。

今日はこれしかやりませんの仕事リスト。

机周りの掲示物の(一旦)撤去(せめて見た目だけでも、大掃除した達成感を)
「社長保管」ドキュメントボックスへのファイリング作業(机下整理、ボックスねん出)
定期的な外部との書類のやり取り
お礼状の発送
売上の報告
データ・バックアップ
シュレッダー作業
旧社屋のブレーカーを切る
年内最終の可燃ゴミ出し
(持ち帰り)マグカップ

11:20 本年最後の部長会議はいつも通り実施。
俺は当事者じゃないので、離れたところから見ている分には意見の合わない管理職同士の「ド突き合い」によって、職場全体としては却って中庸な方向に舵を切れている場合もあるんだが、などと思う。
当事者のストレスはともかく(多分にペン魚時代の自身と重ね合わせているフシがあるが)。
それにつけても今の上司には、1日でも長く留まっていただきたい。

隣接課の電話移設の件、改めて進捗状況について聞かれたそうだ。
進捗もクソも、社長決済が見積書有効期限日までになかったので、俺から正式にお断りしちゃってるんだが。
俺としては移転の件についての「稟議書」(事後ではあるけれど)提出が先だと思っている。
そうでなければ今日まで「お咎め一切なし」の言い訳が立たないし、常駐者がいないはずの「作業室」にわざわざ電話を移設する理由もない。
やりたきゃ勝手にやりな。
業者の担当者と連絡先くらいは教えてやる。そのかわり請求書をこちらの回してくるんじゃねーぞ。

このところ70歳代の新人サンが立て続けにやらかしている件。
俺の目から見てもさすがに事務処理能力が欠落しており、ヤツがウチの課で社判を押しまくっている光景を目にする度に戦慄している。
今日の部長会議で話してみる、と上司が言ってくださったので、再三先方から督促があって提出、訂正を繰り返していいるうちに次の報告が重なっていき枚数が増えてしまった、昨日どっさり俺に渡してきた「束」を仕事ぶりの参考資料としてお渡しした。
ついでに(わかりやすいところで)、先方担当者がついに「こいつ話が通じてないな」と思ったのだろう、「この形でお願いします」と作ってくださった書類が添付されてきたメールのプリントアウトも。
自分の頭で理解できないことは、相手が悪いと思うタイプだ。
聞いたところによると、「俺、エクセルできないんだけど」と本人言っているらしい(いや何で採用したし?)。

会議では最初、再三の訂正は別のスタッフが担当していたもの、と庇う姿勢を見せていた上長だったが、メールのプリントアウトに話が及んで事務処理能力が欠落していることについてはさすがに認めていただいたらしい。
部長会議での結論としては、「社長付」が、(コツ骨サマに続き)またひとり増えた。
3か月の試用期間の終わったご本人にも一応(就労継続の意思を)聞き取りした上で最終判断する、とのことで、また結論先送りだ。
これだけウチの上司が忠告しても社長の最終判断が「雇用継続」ということなら、今後は何をやらかしてもウチの課では一切フォローしないことになった(上司から宣言済、とのこと)。

経営会議の役員がまたおひとり、この23日にお亡くなりになったとの報(年賀状出しちゃったんだが)。
それで思い出したが、去年の21日が先代社長の命日だったよな確か。
俺が着任してからでも亡くなった役員は3人目で、我が社経営陣の高齢化は深刻だ。

会議はいつもダラダラと長引くので、書類を社長に持っていくのを昼休み直前にすることにして、自身がアラームの役回りの真似でもしてやろうと思っていたところ、今日に限って正午に終わったようで、ウチの上司も戻ってきた。
昼食に出る身支度をしてから社長室へ行くと、案の定社長の開口一番が交換への労いの言葉ではなく、
「繋がらないんだけど…」
ルーター設定について訊ねられた。
ここは一旦、聞こえなかったふりをしてぶっちぎって出てきた。
何で昼休み始まったタイミングで声かけてくるかな。
昼食から戻り不承不承社長室に顔を出すと、自力で設定を終えられたそうだ。
恐らく明日は(俺と同じく)出勤されないのに、自身の年内最終出勤日のはずの社長はまた、出勤中のスタッフ全員の顔を見ることもなく黙っていつの間にか帰ったのであった…。

ヒラの奴らが多少無礼なのは仕方ないとして、管理職の肩書がある人が、そもそも世間並みのスキルすらない我が社スタッフからせめてモチベーションだけでも限界まで引き出すのが「お仕事」じゃないかと思うんだけどなぼく。
「そういう人」の下では、(どんな高いスキルを持ち合わせている人でも)「そういう働き方」になる。

昼食から戻る際、和菓子屋が店舗裏手でお供え餅をいっぱい並べて扇風機で冷ましている光景に出会う。
学生時代、大先輩のご実家である米屋での泊まり込みアルバイト時代を懐かしく思い出した。
事務所に戻ると上司との雑談で、以前の職場での年末の飲み会の話を伺った。
俺は(廃校を転用した)NPOハウス事務所での忘年会を思い出していた。毎年年末の最終出勤日には、職場の先輩がどこからともなく酒を出してきて、建物に入居していた様々な活動をしているNPOの人たちがさながらポトラック・パーティーのようにいろいろ持ち寄り集まって…そういう(雑多な人間関係の)中で「人が育つ」んだよなぁ、などと話を返していた。
「昔はよかった…」いかんいかん、これじゃ誰かと同じになってしまう。

家の最寄り駅まで帰ってきて、今夜も近くのスーパーへ。「必ず全ては揃わせない」マ〇エツ。
今夜の夕食は好きな肉・野菜をありったけトッピングしたラーメンにしようと売り場を歩くも、ぶなしめじが品切れで、やっぱり揃わない。
フロアに客はそれほど多くない時間帯だったが、ゲイを絵にかいたような口髭・革ジャンの小柄なオッサンがマスクもせず、時折咳払いをしていたので、やや距離を取っていた。
距離を取っている俺にどうやら気付いたようで、おでんのパックを探していたら、俺の後ろをわざとらしい咳払いをしながら通り過ぎたときの口元が、少し笑っていたように見えた。カンジワルイ。

この1年頑張った自分へのご褒美で、今夜はプレモルにしちゃうもんね缶ビール。