ぼっちと、メディアのカタチと。

…我慢できませんでしたっ、次の給料日まで!
現状手持ち残金も顧みず、『ぼっち・ざ・ろっく!』CD(初回限定版)を買いに出かける平日休み。
偶然にも「県民の日」とやらで千葉県内の公立学校は一斉に休みだというので、今日は「若者集まるららぽーと」は避けて、津田沼の方のタワレコへ。

その前に、レンタルDVDの返却に寄り道。
これを返却したら、私の中で本当に「終わって」しまうのか。
先週だったか、偶然店の前を通ると、普段見かけない貼り紙を目にした。「移転統合のお知らせ」…個人的に大きな衝撃!
物は言いようで(単なる閉店じゃん)。
代替店舗としてご案内されている店は、いずれも最寄り駅からはかなり遠く、生活に自家用車を所有する経済的余裕がある人たち専用。
ともかく閉店前にと、慌てて借りてきた『ぼっち・ざ・ろっく!』DVD全6巻(全巻揃って貸し出し中じゃなかったの、本当に運がよかった)。
楽しかったなぁ(昨夜、というか日付変わって午前2時までかかって、一気に観てしまった)。
というわけでコミックスから始まった今回のマイブーム、不本意ながらも一気に主なメディア、コンプリートに至ってしまった。

告知によると、最終貸し出し営業日は18(日)。
翌日からは返却のみの受付になるので、2階は全域閉鎖されてしまうんだろうなきっと。
2階のフロアいっぱいに設置された棚、そこにびっしりと並べられたDVDの中に閉じ込められている、世界中の俳優・女優たち。
結局私が目にすることのできなかった、たくさんの物語はそこに眠ったまま。
…なんだか切ない。
返却受付はもはやカウンターでもなくて、無人返却ポスト
営業最後の日までこの場に立ち会うことになるであろう店員さんと、ことばを交わすこともなく返したDVDは、返却ポストの中で鈍い音を立てて落ちて行った。

人間の仕事はこうやってどんどん減らす方向なのに、人間がやれる仕事を増やす努力は誰もしてないんだよな。
今の若者に絵に描いたような「未来」なんて、あるわけないじゃん。あるのは閉塞感だけ。
DVDレンタルという「メディア」はこうして、あっけなく終了してしまった。
「学生街」大久保、ますます暮らしにくく…(今の学生はDVDなんか借りねーよ!)。

自身が年取ってわかったことだが、新しいメディアを使いこなせるかどうかが問題の本質なんかじゃないのだデジタルデバイド
昨今のデジタル機器の、主にセキュリティを巡るある種の面倒くささには閉口するが、基本操作そのものは覚えられる認知機能があって、もちろん操作に必要な目とか指とかの機能に障害があるわけじゃなくても。
乗り換えること自体が、圧倒的に面倒くさくなるのだ。
だとすれば超高齢化社会では、ビデオテープがレーザーディスクになりDVDになり、それがBlu-rayになってきたように、主流メディアを変えてしまえば再生用の機械が売れる、という家電メーカーの安直な皮算用戦略は今後まったく(少なくとも国内では)通用しなくなっていく。
恐らく多くの人達が新しいコンテンツの入手そのものを諦めてしまうからで、結果マーケットそのものが縮小してしまう。
演歌の世界では未だにカセットテープが根強く残っているの、そういうことだろ。

話を本来の外出目的に戻す。
イオンモール内のタワレコを目指しているので、京成津田沼駅から久し振りにさくら公園側に歩いてきた。
JR津田沼駅の北口に来たのも、2月に津田沼PARCOが閉館してから実は初めて。
どうしたって今や看板ひとつ掲出されていない巨大な廃墟が目に入ってしまって寂しいので、足を運ぶのを頑なに避けてきたのだ(まぁ南口からだってどうしても目に入ってしまうけど)。

イオンモール1Fのコンコース上にはたくさんのブースが展開中、「県制150周年」イベントのもの。しかし駅から離れているせいか、やっぱり今ひとつ盛り上がってない感じの我が県。
片やバブル真っ只中だった「横浜開港〇周年」と比べちゃ悪いか。
もっともご存知の通り、私自身が盛り上がっているような場所には進んで顔を出さないタチの人間ではある(むしろ回避)。
メイン会場は別のどこかにあって、大層賑わっていたのかも知れない。

タワレコ店内では棚の場所が大幅に変わっていたようで、ようやくサントラの棚を見つけたら、平置きになっている1枚しかなかったものの、目的のCDをゲット。平日の店内は客も少なくて、今出来の元気な曲が流れているのが却ってなんだか寂しい。
音楽も本も動画も、今やネットで(簡単に)済ませる方が主流なんだろう。

いつものように南口イオンの地下でサンドイッチでも買って、モリシア2階のバルコニーで昼食、とも思ったのだが、線路挟んで向かい側に聳え立つ「廃墟」を眺めながらになるのはやっぱり悲しい気がしたので、結局大久保へ戻った。
いつものスーパーで昼食と、夕食を仕入れて、14時丁度に帰宅。
部屋ですっかり遅くなった昼食を摂りながら、なにはさておき買ってきたばかりのCDをPCに取り込む。
収録曲に「はずれなし」なのは、もう何度もアニメ(DVD)を繰り返し見返してわかっているので、ここしばらくのヘビロテCDになりそうだ。
私にとっては好きな音楽を「いつでも聴けるようにするための儀式」なので、この手間を別に面倒だとは思わないし苦でもない。むしろこういう手間と時間が、これから音楽を聴くんだという前段階として、ワクワク気分を盛り上げてくれたりするものなんだ。

…あ、特典Blu-ray、パソコンで再生できないヤツ…(><)