メディアミックス。

ビートルズが27年ぶりに「新曲」"Now and Then"発表、の報道。
音源が発掘された経緯は存じ上げないが、これまで長い時間、オモテに出してこなかったというのは、曲を作った人(達)にとってそれなりの(曲の仕上がりに対する)不甲斐なさやもどかしさがあったからではないのかと思うわけで。
しかもメンバーの半分がすでに「鬼籍」な状況。案外とこういうところが不仲になった原因なのではと、これも邪推してしまう。

私自身は最近、単にトシのせいかも知れないが、「あれだけ夢中になってたのに」というものへの興味関心が急速になくなることが増えた。

つい最近も、入浴中読書のお供にしていたラノベを5巻まで読み終えたところで、さて6巻に手を出そうかどうしようか。
いや、5巻はこれまでの展開踏まえても一番楽しめたんだけどね。
ネット上にあるレビューを拝見すると、大勢は「やっぱ5巻完結だったよなー。」というご感想。
すでにコミカライズ化もされているのだが、実は今年になって急遽、アニメ化の運びになったんだそうで。
明かに売り手側の都合で、連載をやめられなくなった感じ。
幸い作家先生は、まだだらだら続くことを嫌がっている感じはないんだけど。

アニメ化はアニメ化で、6編もの制作予定をぶち上げておきながら次作発表を引っ張りすぎちゃって、ようやくこの10月に4作目が公開されたとゆー、あまり盛り上がってるように感じられない某劇場版とか。
時節柄、テーマがテーマなのであまり大々的にPRできなくなっちゃったのか…。

さらにはテレビ放映を1年以上前に終えているのに、テレビ第2期ではなくなぜか劇場版「総集編」の制作発表があった某作品とか。
こちらの総集編は先日、2本に分けて公開するとのリリースがあって、いったいどこまで引っ張るつもりだよもうすっかり興覚め。

恥ずかしながら、テレビ・アニメのコア・タイム(放送時間帯)が深夜になり、その産業構造が大きく変わってしまったのを知ったのはつい最近のことだった。
まぁ元々、もうここ5年ほどテレビ見てないし。
メディアミックスも、手法自体はすっかりありきたりなものになってきちゃってる。

アニメ化は今やすっかり、その「最終段階」にされてしまった。
スポンサーはなんとしてもバクチを避けたいわけなので、再放送で大ブレイクしたと言われている「宇宙戦艦ヤマト」や「ルパンⅢ世」のような売れ方をする作品はもう、二度と現れないのだろうかと思うと、少し寂しい気もする。

今日も本屋を歩きながら、すっかり背表紙のタイトルに魅せられていたところ。
かつて自分の中でかなり盛り上がったことのある作品に、「アニメ化決定!」の新しい帯が。
コミカライズが打ち切られてからでももう、半年以上経っている(実はこれを機にコミカライズも連載再開したらしい)。
累積販売数がそれなりにいい成績だったから、アニメ化決定…する頃には、俺の気持ちはすっかり離れていましたなんかスミマセン。

プロモート(売り手側の都合)がなりふり構わず前面に出てくると、正気に戻っちゃうなどーも。

売れなくて途中打ち切り、なものも未だに多い一方で、せっかくブレイクしたのにちゃんと作品としてのクォリティーを維持したまま完結させてもらえるものが少なくなってきている気がする(それだけ業界全体の景気が決してよくはないんだとは思うけど)。
昔から、人気の連載漫画が(営業サイドの都合だけで)終わりどころを見失って、作者も予め用意してあった締めのネタをとっくに使い切っちゃってるのが伝わってくるのにダラダラ続けさせられちゃったりとか、あるにはあったけど。
そもそも俺のようにこの分野「情報過疎」な人間にとっては、作品も作者もいつの間にかフェードアウトしてたな、っていう感じになってしまう(実際、相当コアな一部ファン以外の大多数は、この程度の関わり方でしかないのでは?)。
それでも一度カタチにした作品は、後世まで残ってしまうので。
にわかファンなりにやっぱり、完成度は高いまま、ちゃんと完結したものが後世に残って欲しいななどと不相応なことを祈った、とりとめのない話。
(しかしこの項色々と調べてたら、密林の「おすすめ」商品画面がキラキラしたアニメ顔ばかりで埋まるようになってしまった…。)